老化の原因となる紫外線は、UV-AとUV-B
日焼け止めを正しく使うことによって紫外線の対策ができ、老化の大きな原因である光老化を防ぐことができます。まずは、紫外線について簡単に説明しましょう。
紫外線の種類として、波長が長い順に、UV-A、UV-B、UV-Cの3種類に分けられ、地上まで届いて肌に影響をあたえるのはUV-AとUV-Bの2種類です。
【UV-A】
波長が一番長く、表皮下の真皮深くまで届きます。 UV-Aは、コラーゲンやエラスチンを変性させ、皮膚の深い部分のシワやたるみといった肌老化の原因となります。そのため、光老化をもたらす紫外線は、主にUV-Aだといわれています。
【UV-B】
UV-Aより波長の短いUV-Bは、真皮の浅い層までで止まります。しかし、皮膚への影響は大きく、UV-Bによって細胞が傷つくことで、くすみや乾燥が引き起こされます。また、コラゲナーゼという真皮のコラーゲンを破壊する酵素を活性化させるため、真皮にも影響をおよぼすといわれています。
紫外線は日射しが強い時だけではなく、曇りの日でも注意が必要です。特にUV-Aは窓ガラスも容易に通過してしまいますので、紫外線は365日対策を行いましょう。
日焼け止めの数値の見方
日焼け止めには、紫外線を防ぐ効果がPA、SPFという単位で記載されています。
【PA値(+~++++)】
UV-Aをどの程度防ぐことができるかを示した数値です。+の数が多いほど、UV-Aからの防御効果が高いことになります。
【SPF値】
SPF値は、何もつけていない肌が20分で受ける影響を、塗った時にどの程度の時間まで防ぐことができるかの数値です。数値1で約20分UV-Bから肌を守ることができます。
用途に応じた強さの日焼け止めを選択する
日焼け止めは、数値が高ければよいわけではありません。数値が大きな場合は肌への負担もあるため、用途に応じた日焼け止めを選びましょう。海やレジャーなど長時間、強い日射しにさらされる場合には数値の大きなものが必要ですが、日常生活で浴びる紫外線を防ぐのであればPA++、SPF20程度の日焼け止めで十分に対応できます。
また、日焼け止めをきちんと塗っていても、時間が経って汗をかいたり衣服にこすれたりすることで効果が薄れてしまうこともあります。2~3時間を目安に塗り直すように心がけましょう。
日焼け止めの注意点
日焼け止めや、UVカット効果がある製品の中には、落ちにくい加工をしているものもあります。丁寧に落とすように心がけましょう。ただし、強くこすってしまうと肌へのダメージが大きいため注意が必要です。
また、UVカット効果がある製品には金属成分が多くの割合で入っています。金属アレルギーの方は、注意しましょう。
ほかにも日焼け止めは、「昨年使って大丈夫だったものが、今年は合わない」ということもあります。特に化粧品に敏感な方は、太ももや腕などでテストをしてから顔に使うことをおすすめします。